メルマガ「医薬ニュースNOW」の過去の記事です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
↓継続の励みになります。応援よろしくお願い致します。↓

人気ブログランキングへ

-------- : スポンサー広告 :
Pagetop

第105号【学習編1号:交絡とは】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【医薬ニュースNOW】 第105号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんにちは、山川健太です。

医薬領域の第一線で活躍している人に向けて、注目ニュースを選び、
その概要をお届けします。

今回は休日特別版の学習編をお届けします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆学習編
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【学習編1号:交絡とは】
--------------------------------------------------------------------
■学習源■
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884122682/medicine.news.now-22ref=nosim
--------------------------------------------------------------------

臨床データを解釈する際には、「交絡」(confounding)という
概念を身につけておく必要があります。

今回は、交絡について、『ロスマンの疫学』の第一章の
例示の一部を参考にしながら、説明したいと思います。

『ロスマンの疫学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884122682/medicine.news.now-22ref=nosim


1972年~1974年に、イギリスのウイッカム地方で
住民の喫煙習慣が調査されました。
また、その後、20年間の追跡調査が実施されました。

そのデータによると、その調査した女性のうち、
半数は喫煙者であったのですが、
奇妙なことに、その20年間の調査の結果では、
喫煙者のほうが非喫煙者よりも
死亡の割合が少なかったとの結果が得られました。

この結果を聞いて、どのように思うでしょうか?
喫煙している女性の方が、死亡のリスクが低い
(女性の喫煙は寿命を延ばす?)ことを示唆しているのでしょうか?


交絡の概念を知っている人は、
ある問題にすぐに気付くと思いますが、
交絡の概念を知らない方に向けて、説明を続けます。


今回の調査結果を年齢別に示したところ、
最年少と高齢の区分では、喫煙・非喫煙の間で、
死亡リスクの差はほとんどないことが示されました。

具体的には、追跡期間中に若者ではほどんど死亡者がなく、
高齢ではほとんどが死亡しています。
このため、この二つの年齢層では差が示されていません。

その一方で、中間年齢層では、
非喫煙者よりも喫煙者の方が一環して死亡リスクが高く、
最初に提示した喫煙者のほうが非喫煙者よりも死亡の割合が少なかった
との結果とは正反対の結果が示されたことになります。


なぜ、研究全体の結果と年齢別に見た結果は、
異なっていたのでしょうか。

このことは、非喫煙者と喫煙者とでは
年齢の分布に違いがあったからです。

この研究対象の女性では、非喫煙者の女性の大多数が
死亡数が多く認められる高齢の区分に属していました。

対象集団の背景に触れると、
この研究以前の数十年間は、若い女性の喫煙者の
割合が増える傾向がありましたが、
研究に組み入れられた時点で高齢の女性は、
生涯、非喫煙に留まる傾向がありました。

このため、非喫煙者と喫煙者とでは、
年齢の分布に違いが認められるとの状況が
生じており、全体の結果だけを見ると、
非喫煙者の方が喫煙者よりも死亡のリスクが高い
との結果になっていました。


さて、交絡の説明に戻ります。

今回の例示に用いた「女性による喫煙が死亡リスクを高めるか?」といった
因果関係を解析する際には、交絡因子の存在に注意する必要があります。

交絡とは、

「注目している2つの要因それぞれに関連するような要因があった場合、
見かけとして相関関係が得られてしまう」

現象のことであり、それぞれに関連する要因のことを交絡因子と呼びます。

今回の例示では、喫煙と死亡の両方に関連している
年齢が交絡因子となります。

臨床データを解釈する際には、交絡因子の存在の可能性を考慮して、
解釈を間違わないように十分に注意する必要があります。

交絡因子の影響を最小限に取り除く、臨床試験の手法については、
本メルマガでいつか取り上げたいと思います。


--------------------------------------------------------------------


ご意見はこちらまで↓
medicine.news.now@gmail.com

バックナンバーのデータベース:
http://medicinenewsnow.blog27.fc2.com/
山川健太のブログ(カプセルタイム):
http://ameblo.jp/capsuletime/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆あとがき
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

学習版の第1回はどうだったでしょうか。

今回、参考にした『ロスマンの疫学』は、
医薬ニュースに正しく触れるために
とても参考になる一冊かと思います。

『ロスマンの疫学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884122682/medicine.news.now-22ref=nosim

今回の記事では、第一章の一部の説明を紹介しましたが、
具体的なデータやその他の例示などを読むと、
さらに理解が深まるかと思います。


<<本メルマガについて>>
※本メルマガの内容は作者の興味に基づいて主観的に取り上げたものです。
※本メルマガの内容は医学的なアドバイスを意図したものではありません。
※医学的な行為は必ず医師・専門家の指導のもとに行ってください。
※作者の勘違い等で本メルマガの内容に間違いが含まれている場合もあります。
※間違いにお気づきの方は作者宛にメールを頂けると幸いです。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
発行者:山川健太
medicine.news.now@gmail.com
http://medicinenewsnow.blog27.fc2.com/

山川健太のブログ(カプセルタイム):
http://ameblo.jp/capsuletime/
――――――――――――――――――――――――――――――――――
↓継続の励みになります。応援よろしくお願い致します。↓

人気ブログランキングへ

スポンサーサイト
2011-07-17 : 学習 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop
ホーム

メルマガ「医薬ニュースNOW」

ブログの更新は不定期ですので、最新の内容をチェックされる方は、こちらの登録をお願いします!

メルマガ購読・解除
 

検索フォーム

関連本

最新記事

ランキング登録

人気ブログランキングへ

検索フォーム

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。